2020年より耕作放棄地にぶどうを植え始め、2023年秋よりワイン醸造を開始したおんみつわいんず。栽培と醸造は小倉伸一郎が担当。大学時代の科学知識、行政官時代の経験に加え、30年近く醸造経験のあるフランス人醸造家から受けた実地指導をもとにワイン醸造を行っています。フランスの醸造技術をそのまま適用するのではなく、日本のぶどうや自然環境に合った形でアレンジし、ぶどうの力を最も引き出せるようなワインづくりを心がけています。モットーは、ぶどうをモノとして扱うのではなく、生き物として愛情を持って接すること。醸造の際はぶどうを痛めつけないように心がけ、大型機械やケミカルなものを極力使わず、ぶどう本来の力を引き出すことを目標にしています。
小倉伸一郎 プロフィール
1950年神戸生まれ。1973年名古屋工業大学合成化学科卒業。1974年科学技術庁(現文部科学省)入庁後、人事院留学制度によりアメリカに留学。マサチューセッツ工科大学大学院(MIT)を修了し、修士号(Master of Science in Political Science)を取得。1985年より3年間、フランスのOECD代表部(在パリ)一等書記官としてOECD国際会議に参画。1989年より3年間、科学技術庁宇宙利用推進室長として「国際宇宙ステーション計画」に関して米国NASAとの交渉役を務める。1993年より2年間、原子炉規制課長として高速炉もんじゅの火災事故処理等に従事。1996年より3年間、ロシアの国際科学技術センター(在モスクワ)の事務局次長として、核技術科学者の平和研究転向をサポート。顕微授精の世界的権威である近畿大学の入谷明教授とともにマンモスのDNAを発掘し復元するプロジェクトを進め、ロシアの科学者に核技術以外の仕事を与える取り組みを行う。帰国後は科学技術庁振興局企画課長を経て、岐阜県知事公室参与として岐阜県科学技術振興センター所長に就任。岐阜県全体の研究機関の統括を2年間担当する。
2007年、57歳で退職し、山梨県早川町に単身で移住。NPO法人山守会を立ち上げ、暗く茂った森を再生するための間伐作業を10年間行う。その後、同法人は「NPO法人早川エコファーム」に名称を変更し、現在も早川町における山林及び里山の生態多様性の保全と回復、自然と共生する地域づくりに貢献する事業が継続されている。(同法人の代表理事は株式会社生態計画研究所の代表取締役・小河原孝生氏が務め、小倉伸一郎は現在も理事に名を連ねている)
2018年に祐美子と結婚。2023年、山梨県北杜市にて株式会社おんみつわいんずを起業(代表取締役は妻の祐美子)。同年に醸造所を建設、ワイン醸造をスタートする。